投資で失敗したときの話
タイトルに「大失敗」と書こうとしたけど、あのとき大失敗していたら投資を続けられていないので「失敗」に留めた。
2015 年初夏、ギリシャが財政危機が極まって国家破綻をするのか EU から離脱(グレグジット)するのかという不安が蔓延していた。
日経平均は 6 月に 21,000 円をつけようかという状況だったが、ギリシャ危機への不安から 21,000 円付近から下落相場になりつつあった。
流石に国家破綻に向かうようなことはないだろうと思っていた。EU、ECB、IMF の財政改革計画を受け入れて債務返済を粛々と行う道をギリシャは選び、金融不安は解消されて日経平均はもとに戻るものと踏んでいた。
国際債権団の金融支援策を受け入れるかどうかという国民投票が 7 月 5 日に行われた。ギリシャはこれを受け入れるものだと思っていたので、日経先物を目一杯買い入れていた。
国民投票の結果は「ノー」で、20,000 円付近を彷徨っていた日経先物は 19,000 円近くまで下落した。
ギリシャの国民投票の時間は日本時間で 22 時頃だったので、夜中に日経先物のチャートを見ながら血の気が引いたのを今でも覚えている。
当時の全資産はあまり覚えていないが、その日の日経先物の最安値までポジションを持ち続けていたら全資産を失って借金をつくる羽目になっていた。
幸いなことに 19,500 円の手前ですべてのポジションを解消していたので借金にはならなかったが、全資産の 1/3 近くを消し飛ばした。投資をやっていて一番肝が冷えた瞬間だ。
国民投票の結果を受けてギリシャのチプラス首相が「民主主義の勝利だ」と発言していたのを見て「なに言ってんだこいつ」と呆れたことをたまに思い出す。